Moneroは、Bitcoinのようには追跡できません。 Moneroのすべての取引は、デフォルトで送信者、受信者、金額を隠すため、アドレスや残高をたどれる公開の履歴はありません。追跡できるのは、取引の周辺で発生する活動です。たとえば、あなたの名前にひもづく取引所アカウント、ノードが取得したIPアドレス、取引のタイミングや金額のパターンなどです。
つまり、プロトコル自体はプライバシーを保護しており、実際の追跡の多くは、その周辺部分を手がかりに行われてきました。
Moneroを入手したくてこの記事を読んでいるなら、最も手早い方法は、アカウントを残さないスワップです。SwapRocketでBTCからXMRへ、ETHからXMRへ、またはUSDTからXMRへ交換できます。詳しい手順はKYC不要のMonero交換ガイドで紹介しています。
要点
- オンチェーンでは、Moneroは誰が誰にいくら支払ったかを隠します。照会できるアドレス履歴はありません。
- これまでに知られている追跡は、暗号技術の突破ではなく、KYCを実施する取引所の記録、IPアドレスを記録する監視ノード、ユーザーのミスを手がかりにしています。
- プライバシーは確率に基づくものです。リング署名は身を隠すための集団を提供しますが、完全に見えなくなるわけではありません。
- 何よりも重要なのは、XMRをどのように売買するかです。あなたのパスポート情報を保管している取引所は、あなたが何を受け取ったかを正確に把握しています。
MoneroとBitcoin:外部から何が見えるのか
| Bitcoin | Monero | |
|---|---|---|
| 送信者 | 公開アドレス | デコイの中に隠される |
| 受信者 | 公開アドレス | 使い捨てのステルスアドレス |
| 金額 | 公開 | 暗号化 |
| アドレスの残高 | 誰でも照会可能 | 確認できない |
| プライバシー | 任意で、手間がかかる | 全ユーザーでデフォルトで有効 |
重要なのは最後の行です。Bitcoinでは、プライバシー対策を取る人が少ないため、対策を取る利用者が目立ちます。Moneroでは、すべての取引が同じように見えるため、プライバシーを保った利用以外の形はありません。
Moneroが取引を隠す仕組み
4つの仕組みが連携して機能します。
リング署名が送信者を隠す
アウトプットを使用する際、ウォレットはブロックチェーンから取得した15個のデコイ・アウトプットを混ぜ合わせ、16個のうち1つが使用されていることを、どれかは明かさずに証明する署名を作成します。外部からは、送信元になり得る16個の候補が見えます。
ステルスアドレスが受信者を隠す
あなたの公開アドレスがブロックチェーン上に現れることはありません。送信者は支払いごとに使い捨てのアドレスを導出し、そのアドレスを認識して資金を使用できるのは、あなたのウォレットだけです。同じ相手への2回の支払いも、互いに無関係に見えます。
RingCTが金額を隠す
金額は暗号化されます。それでもネットワークは、範囲証明を使うことで、具体的な数値を知らずに、コインが無から作り出されていないことを検証できます。
Dandelion++が取引の発信元を隠す
取引は広くブロードキャストされる前に、短いノードの連鎖に沿って目立たないように転送されます。これにより、ネットワークを監視する者が、取引と最初に送信したIPアドレスを結びつけることが難しくなります。
結局、Moneroは追跡できる?知られている弱点
完璧なシステムはありません。どこに弱点があるのかを知っておくことが大切です。
1. 入手時または売却時に使う取引所。 これが最大のポイントです。本人確認を行ったプラットフォームでXMRを購入すると、そのプラットフォームには、あなたがXMRを受け取った記録が残ります。捜査当局がMoneroを追跡した事例では、その多くが、コインの交換に使われたサービスから記録を入手することで行われています。
2. 監視ノードとあなたのIPアドレス。 他人のノードに接続するウォレットは、送信する取引をそのノードに知らせます。2024年に流出したブロックチェーン分析企業の研修動画では、まさにこの手法が示されていました。ノードを運用してIPアドレスやタイミングを収集し、ほかのデータと組み合わせるというものです。自分のノードを使うか、Tor経由で接続することで、この穴を塞げます。
3. デコイ分析。 リング署名は本物の入力をデコイ(おとり)の中に隠しますが、どのデコイも同じくらい本物らしく見えるわけではありません。タイミングのパターンや、追跡用に仕込まれた出力によって、16個の候補を絞り込める場合があります。これによりプライバシーが部分的に弱まるものの、それだけで誰かを特定できることはまれです。
4. 古い取引。 2017年以前は金額が公開されており、リングサイズが非常に小さい場合もありました。研究では、こうした初期の取引の多くが追跡可能だったことが示されています。これは近年送信された取引には当てはまりません。
5. 自分自身の行動。 珍しい金額を受け取り、その1時間後に同じ金額を取引所へ送れば、暗号技術に問題がなくても、それは行動パターンとして手がかりになります。
政府も、この分野の研究に資金を投じてきました。2020年、米国の税務当局はMoneroの追跡ツール開発のために、それぞれ最大62万5,000ドルの契約を2件締結しました。これまでに得られた成果は、上のリストと一致しています。特定のケースでは有用な手がかりが得られるものの、チェーン全体を読み解く汎用的な能力はありません。
Moneroの開発者はFCMP++にも取り組んでいます。これは、16個の出力からなるリングを、チェーン上のすべての出力を対象とする証明に置き換えるアップグレードで、実現すればデコイ分析という手法は使えなくなります。現在の状況はgetmonero.orgで確認してください。
Moneroのプライバシーを守る方法
- 身元と結び付けずに入手する。 アカウント不要のノンカストディアルサービスで、すでに保有しているコインをXMRにスワップしましょう。SwapRocketなら、BTCからXMRまたはETHからXMRへスワップし、自分のウォレットで直接受け取れます。
- KYC対応の取引所へそのまま送らない。 送金先でコインがあなたの氏名と結び付けられてしまいます。
- 自分のノードを運用するか、Torを使う。 Feather Walletと公式GUIウォレットなら、どちらも簡単に行えます。
- サブアドレスを使う。 支払う相手ごとに異なるアドレスを伝え、相手同士が情報を突き合わせられないようにしましょう。
- コインをしばらく保有する。 受け取ってから数分で使うと、タイミング分析が容易になります。待つことで、紛れ込める取引の範囲が広がります。
- 往復するパターンを避ける。 1時間以内にBTCをXMRへスワップし、同じ金額でBTCへ戻しても、ほとんど何も隠せません。
ミキシングとMoneroへのスワップの違い
Bitcoinミキサーも同じ役割を果たすのか、と聞かれることがあります。答えは「いいえ」です。
| Bitcoinミキサー | Moneroへのスワップ | |
|---|---|---|
| 仕組み | 自分のBTCを他人のBTCと混ぜる | BTCを、標準でプライバシーが保護されるコインに交換する |
| 結果 | ミキシング履歴があり、取引所に受け入れを拒否される可能性のあるBTC | 履歴が外部から見えないXMR |
| 資産の預託リスク | 多くの場合、資産を預ける必要がある | ノンカストディアルのスワップではなし |
| 法的リスク | 複数のミキサーが制裁や閉鎖の対象になっている | ある資産を別の資産に交換する通常の取引 |
スワップは、単に2つの資産を交換する取引です。ミキサーに伴う問題を抱えることはなく、受け取ったMoneroには、ほかのすべてのMoneroと同じプライバシー保護があります。
取引所がMoneroの上場廃止を続ける理由
プライバシー保護が機能しているからこそ、大手カストディアル取引所はMoneroを自社のコンプライアンス規則に適合させるのが難しいと考えています。Binanceは2024年初めに上場を廃止し、OKXも同様の措置を取り、Krakenは同年後半に欧州経済領域の顧客向けの取り扱いを終了しました。2027年に施行される欧州のマネーロンダリング対策規則はさらに踏み込み、規制対象のプラットフォームによるプライバシーコインの取り扱いを禁止します。
こうした措置によって、ほとんどの国で個人がMoneroを保有・使用することが違法になるわけではありません。ただし、Moneroを入手したり、ほかの資産に交換したりする主な手段は、ノンカストディアルのスワップになっています。自分に適用されるルールについては、KYC不要の暗号資産取引所は合法?をご覧ください。これは一般的な情報であり、法的助言ではありません。
よくある質問
Moneroは追跡できますか?
通常、ブロックチェーン上では追跡できません。送信者、受信者、金額はすべて隠されています。追跡に成功したケースでは、主に取引所の記録やIPアドレスなどのネットワークレベルのデータといった、チェーン外の情報が使われていました。
警察やIRSはMoneroを追跡できますか?
顧客情報を保存しているサービスへの入出金は追跡でき、他人のノード経由で接続する人に対してはネットワーク監視も行えます。ただし、通常のMonero取引を直接追跡する汎用的な能力があることを示す公開された証拠はありません。
Moneroは完全に匿名ですか?
完全に匿名なツールはありません。Moneroは標準で強力なプライバシー保護を提供しますが、購入方法、ネットワークへの接続方法、使い方によっては、その保護が損なわれることがあります。
MoneroはBitcoinよりプライバシー保護に優れていますか?
はい、大きな差があります。Bitcoinでは、すべてのアドレスと金額が永久に公開されます。Moneroでは、どちらも公開されません。
最もプライバシーを守れるMoneroの入手方法は何ですか?
アカウント不要のノンカストディアルサービスで他の暗号資産をMoneroにスワップし、自分のノードに接続したウォレットで受け取る方法です。まだ暗号資産を持っていない場合は、Havenoでの個人間取引やマイニングという選択肢があります。
Moneroは合法ですか?
ほとんどの国では、Moneroの保有と使用は合法です。一部の取引所では上場廃止となっており、プライバシーコインを制限する国や地域もあるため、現地の規則を確認してください。
入手の段階から足跡を残さずにMoneroを手に入れる
交換ペアを選び、自分のウォレットのMoneroアドレスを貼り付けて送金するだけ。アカウントは作成されず、XMRはあなたに直接送金されます。
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